お手伝い増えるといいなぁ
小さくても庭を持つことが、私たち夫婦の念願だった。
それは、ソトでいろいろな体験をしたいから。
私たちの大切な庭は、 カッコいい布製のプランターがならぶ家庭菜園。
今日は、コツコツと育てた野菜の初めての収穫。
もぎたてのサラダを作ろうと子供に包丁をもたせてみた。
最近の学校は、危ないことを体験させない。
でも、ちゃんと教えれば危なくない。そんなことも教えたい。
パパはシンクで野菜を洗いながら、 お義母さんに声をかける。
「子供が初めて料理するんだ。食べにきてよ。」
パズルのような椅子や机を孫が組み立てたと知ったらびっくりするかも。
こんな家族の体験が「ウチノソト」から生まれ、 家族の大切な場所となる。
「お手伝い、増えるといいなぁ。」
ストーリーが生まれた背景
このストーリーは、実体験をすることが少なくなっている今の子供に少しでも何か実体験をさせてあげたい、そんなあるお母さんの思いから生まれました。
昨今はケガをしたりするとすぐに、学校などに厳しく責任が追及されてしまう傾向にあります。
そのためたとえ教えた方がよいと思われる内容であっても、子供たちをとにかくリスクから遠ざけよう遠ざけようとしています。
専用のボードでしか、切れない彫刻刀。疑似体験させるための切れない包丁。
観点は少し変わりますが、運動会等も同じです。
昔は棒倒しとか騎馬戦などの競技がありましたが、今はほとんどありません。
遊びとしてもプロレスごっこやカンフーごっこ、また殴り合いのケンカなんてもってのほかです。
少し痛い思いをして、人を傷つけることがいけないことだと無意識に学んでいくと思うのですが・・・・
彫刻刀も包丁も使い方を間違ったり注意を怠ると痛い思いをする、そんな(軽い)実体験が足りていないような気がする。
そんなお母さんの日頃の疑問から、このストーリーは生まれました。
このお母さんは実際に子供と一緒に野菜を育て、収穫し、調理させています。
始めは、指を切ったりやけどしたり、怖い思いもしたとのことですが、今では器用にいろいろなものを作ってくれるそうです。
料理だけでなく、掃除や洗濯などの他の家事にも興味をもち、お手伝いが増えているそうです。
室内のキッチンではなく開放感のあるソトに環境を変えてみる。
それも興味を持たせるきっかけになったと思います。
ソトだからこそ、子供たちには小さな冒険のように思えたのかもしれません。
同じようなエピソードがあればぜひ、皆さん教えてください。
「ソトニアル」のストーリーに追加したいと思います。