
優先すべきは庭!本当に求める暮らしとは?
住まいに求めるニーズは多様化しています。
収納が多いこと、部屋数が多いこと、テレワークスペースがあることなど家の間取りや設備についてのことから駅から近い、周辺に施設が充実しいるなど周辺環境についてのことなど多くのニーズがあります。
そのなかでも”家”でも”周辺環境”でもないニーズがあります。
それが庭です。
庭がないことを住いの課題とする人が増えている
株式会社リクルートが2020年12月に実施した『住宅購入・建築検討者』調査(2020年)によると、新居で解決したかった元の住まいの課題として、「庭がない」という課題が他の課題に比べて2019年よりも大きくなっています。
一戸建て・マンション意向についても、絶対一戸建て・どちらかといえば戸建てが60%でマンション派の25%と比べて2.4倍で2019年と比べるとその差が開いています。
また広さと駅距離の重視意向では広さ重視が47%と38%の駅距離重視を上回っており、2019年と比較しても広さ重視が増えています。
庭への関心が高まった背景としては3つあると考えています。
一つ目めはテレワーク増加や外出控えによるおうち時間の充実という大きな変化がありました。
二つ目めとしてはそれに伴い、普段の通勤・通学時に当たり前に見ていた四季の移ろいを感じる機会が減ったことで、緑のある暮らしを求めていることや運動不足・健康への不安から体を動かしたりリフレッシュしたりできる環境を求めていること
三つ目として禁止事項が増えた公園も含めた外遊び時間が減り、子どもの成長に関する心配があります。
そんな中、それを解決する空間として家の外空間である庭に関心が高まっています。
諦めてしまいがちなのが庭という問題
一方で、庭に関するニーズには理想と現実で悩んでいることがわかります。
先のリクルートの調査は2020年5月、9月、12月と調査していますが、コロナ拡大による住宅に求める条件の変化として「庭がほしくなった」という回答が5月と9月と比較すると減少しています。
潜在的には現状の住まいの課題として庭を欲しいと思っているにも関わらず、優先順位にすると下がってしまう、つまり諦めてしまうのです。
実は庭が欲しいけど諦めてしまったというのは2020年に限らず常に住まいづくりを考えている方によくある傾向です。
”一戸建て住宅購入時に諦めてしまったこととして、「庭」が1位となる”というアンケート結果も過去にありました。
家づくりという一大イベントだからこそ、諦めるのではなく、庭から住まいづくりを考えることが大切ではないでしょうか。
本当に求める暮らしに庭は必要。
衣食住の「住」という大切な暮らしの空間を諦めずに納得して過ごしてほしいと思います。
庭は広ければいいということではありません。
小さくても、緑を感じ、体を動かせて、つい眺めたくなる空間があれば、それは住まい手にとっては庭となります。
ト組では様々な外での過ごし方やヒントを発信していきます。
暮らしを考えるときには「庭」をはじめに考えてみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介させていただいた調査結果
『住宅購入・建築検討者』調査(2020年) 株式会社リクルート
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20210603_housing_01.pdf